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最低限知っておきたい紙の種類(塗工紙,非塗工紙,紙質)
2014/10/15

様々な紙

今回は印刷に用いる紙の種類を紹介いたします。

細かく見ると紙には様々な種類があるのですが、ここでは初心者向けに、紙の分類を以下の観点でザックリとご紹介いたします。

1)「非塗工紙」と「塗工紙」

2)紙質から見た紙の種類



1)「非塗工紙」と「塗工紙

○非塗工紙とは
紙にコート剤が塗布されていない用紙を指します。
書籍など、文字がメインの印刷に多く使われており、全体的に安価と
いう特徴があります。
様々な印刷に用いられます。


○塗工紙とは
上質紙や中質紙の両面にコート剤を塗布したものを指し
ます。
発色が良く、写真や絵などのカラフルな印刷物が綺麗に仕上がるとい
う特徴があります。
光の反射の仕組みにより、紙の表面が滑らか(ツルツル)であるほど、
色を鮮やかに認識することができます。

※主な塗工紙の種類
・微塗工紙
上質紙などの紙に少量のコーティング剤を塗布したものを指します。
非塗工紙と比べ、少しだけ光沢がありますが、次に紹介するコート紙
よりも比較的に発色は劣ります。
主に折り込みチラシ、雑誌のページの印刷に用いられています。

・コート紙
印刷時の発色が良く、絵や写真の印刷に向いています。
微塗工紙より発色は良く、次に紹介するアート紙と比べると比較的に
安価です。
質感はつるつるとしています。
主に美術書、パンフレット、写真集、ポスター、カレンダー等の印刷に
用いられています。

・アート紙
コート紙より多くのコーティング剤が塗布された高級な紙を指します。
コート紙よりも更に印刷物が色鮮やかになり、質感は先にご紹介したコ
ート紙よりもさらにツルツルとしています。
コート紙よりも比較的に高価です。
主に美術書、パンフレット、週刊誌の表紙などの印刷に用いられます。

・マット紙
紙の表面にツヤ消しのコーティング剤を施しているので、こちらはサラ
サラとした質感です。
光の反射が少ないため、印刷物を長時間見ていても目が疲れにくく、
字が読みやすくなります。
絵や写真の印刷にも使われますが、パンフレットやカレンダー、カタロ
グ、雑誌、社内報などの文字量が多い印刷にも向きます。



2)紙質から見た紙の種類

化学パルプの含有率で、上質紙>中質紙>下級紙と区別されます。

・上質紙
コピー用紙やチラシ、本の印刷などの様々な用途で使われている紙
です。
発色が良いので、もっとも印刷に向いていると言えるかもしれません。
100%化学パルプのみで作られています。

・中質紙
上質紙の次に化学パルプの含有率が高い紙を指します。
上質紙・下級紙の中間の品質の紙質で、白さは上質紙に若干劣ります。
文庫本、教科書、書籍の印刷に多く使われています。

・下級紙
化学パルプの含有率が低い、更紙(ざら紙)、わら半紙などの紙を指し
ます。
白さは上質紙と比べると大きく劣ります。
主にマンガ雑誌、単行本などの印刷に用いられます。





用途や目的によって紙は使い分けられているんですね。

以上、印刷業に用いられる代表的な紙を紹介いたしました!


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印刷に使う紙の種類 カミカッコー 事業部
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