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用紙サイズの名称や厚さの測り方を知っていますか?


 
 
今回は紙のサイズと厚さについての記事です☆
普段よく使用するA4サイズや、あまり馴染みのない菊判サイズなど
様々なサイズ・名称があるので、それぞれご紹介していきます。

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【目次】
・原紙サイズについて
・A列、B列、菊判、四六判、ハトロン判について
・紙の厚さについて
 
 
☆原紙のサイズについて
原紙とは…A列やB列などの規格サイズに裁断する前の用紙サイズです。
JIS(日本工業規格)に定められている一般的なサイズは下記の5つになります。
 
1.A列本判…625×880mm
→A列規格の用紙に使用。
 
2.B列本判…765×1085mm
→B列規格の用紙に使用。
 
3.菊判…636×939mm
→A列本判より少し大きいサイズ。
 主にA列規格の用紙に使用。 
 
4.四六判…788×1091mm
→B列本判より少し大きいサイズ。
 主にB列規格の用紙に使用。
 
5.ハトロン判…900×1200mm
→主に包装紙として使用。
 
上記のサイズは全て全判で、これを半分にすると半裁、更に半分にしていくと四裁、八裁と小さくなっていきます。
(菊判で例えると、菊全、菊半、菊四裁、菊八裁というような呼び名です。菊4切、菊8切という言い方もあります)
 
 
☆A列、B列菊判、四六判、ハトロン判について
続いては、A列、B列菊判、四六判、ハトロン判のサイズや語源についてです。

まずはA列とB列からご紹介します。
A4やB5などは普段の生活でよく耳にする用紙サイズですよね。
AとBの各グループはそれぞれA列、B列と呼びます。
このAとBは何が違うのか見ていきましょう。
 
【A列】
A列は19世紀末にドイツで規格された世界共通のサイズです。
縦と横が1:√2という比率で、A0の半分がA1、A1の半分がA2という順番になります。
 
(寸法:㎜)
A0:841×1189
A1:594×841
A2:420×594
A3:297×420
A4:210×297
A5:148×210
 
 
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【B列】
次にB列について。
B列は日本が独自に規格したサイズで、江戸時代の公用紙、美濃紙の規格からきています。
A列と異なり日本国内とアジアの一部でしか使われていないサイズなので、海外で使用する際には注意が必要です。
またA列より基本サイズが大きく、縦と横の比率はA列と同じ1:√2になります。
 
(寸法:㎜)
B0:1030×1456
B1:728×1030
B2:515×728
B3:364×515
B4:257×364
B5:182×257
 
b1.png

 
菊判や四六判、ハトロン判といった名称は、A判B判に比べるとあまり馴染みがありません。
なぜ用紙にこのような名称が付いたのか、気になりますよね。
次は、それぞれの語源についてご紹介します。
 
【菊判】
アメリカから輸入されたのが始まりで、当時は新聞用紙として使われていました。
日本で商標登録をする際に、輸入先の商標がダリアの花で菊に似ていたことや、
新聞の「聞」をきくと読むことから菊判と呼ぶようになったようです。
 
【四六判】
明治時代にイギリスから輸入されたクラウン判が、日本で有名な美濃紙の8倍のサイズなので、「大八ッ判」と呼ばれ親しまれていました。
その大八ッ判を4×8に断裁すると横4×縦6寸になり、ここから四六判と呼ばれるようになりました。
 
【ハトロン判】
ドイツ語で「Patronenpapier」と呼ばれる銃弾の薬きょうに使われていた紙(ハトロン紙)が語源になっています。
第二次世界大戦頃まで日本で作られていたハトロン紙が909×1212mmであった為、
現在使われている900×1200㎜用紙をハトロン判と呼んでいます。
 
 
☆紙の厚さについて
紙の厚さで90kgや110kgといった表示をよく見かけるかと思います。
通常厚さを表すときは「㎜」や「㎝」などを使用しますよね。
印刷業界では紙の厚さを「kg」で表しますが、どのような意味なのか見ていきましょう。
 
印刷業界で表される90kgや110kgという重さは、原紙1,000枚の重量を表しています。
原紙1,000枚分を「1連」と呼び、重さの事を「連量」といいます。
 
原紙サイズによって重さは異なるので、連量で厚さを比較をする場合は同じ原紙サイズで行うようにします。
 
また1枚の用紙、1平方メートルあたりの重量で厚さを表すことも出来ます。
この場合「g/㎡」で表し、「坪量」といいます。
 
サイズは1平方メートルと決まっているので、重いほど紙が厚いという事になります。

印刷業界だと10枚単位ではなく1,000枚や5,000枚といった規模での作業が多いので、「kg」で表すことが多いのです。



印刷業界でよく使われるキーワードは覚えておくと機械を使用する時や購入時などに役立つかもしれません。
今回は紙のサイズ、厚さについてご紹介しました!


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用紙サイズの規格   2015年07月14日  
タグ:用紙 , 綴じ