文字やロゴの部分を、金箔や銀箔を押した加工にしたいと思ったことはありませんか?
ハードカバー辞書の表紙文字などにみられる加工ですね。
この加工を「箔押し加工」と言います。
箔押しは、紙や革に金箔や銀箔などを熱で圧着させて、美しい光沢を持った文字や模様を表面に転写する加工です。
紙や革、プラスチック等さまざまなものに転写できますが、箔をそれぞれの素材にマッチしたものにする必要があります。
<革へ箔押しをした時の例>
◆箔押し行程の様子
まずは箔押しがどのように行われているか、動画で確認してみましょう。
<紙へ箔押し>
<革へ箔押し>
◆箔押しの行程
機械によって取扱い方は多少異なりますが、箔押しの基本的な原理は手動箔押し機で理解することができます。
ここでは、手動箔押し機の行程を見ていきましょう。
1、版を、版の取り付け治具へボンディングテープ(熱接着用両面テープ)で貼り付けます。
熱接着用両面テープ↓↓↓
http://www.nitto.co.jp/product/datasheet/double/006/index.html
版の材質は、銅・真鍮・亜鉛など、転写する物に合わせて選びましょう。
2、版を本体へ取り付け固定します。
(治具のサイズは、制作する製品に合わせて作ることが出来ます。版は治具よりも小さい必要がありますので、大きめの治具の方が良いです。ただし、版が熱源のキャパシティを超えていると、箔が十分に押せませんので注意してください。)
3、箔のロールを装着します。
4、箔を引っ張って、送りローラーに挟み、ローラーを回して箔を通します。
箔を送る際には、箔送りローラーの挟む圧を調整しましょう。
<箔送りローラーの圧調節>
※ 箔のたるみに注意しましょう! たるむと押す際に箔がズレてしまいます。
5、箔の送り量を調節する。
版の幅と、箔の送り量が同じになるように調節します。
(この調節を行わないと、無駄に箔を送ってしまうか、十分に箔が送られずに素抜けが出来てしまいます。)
6、電源を入れる
箔押し機によって、電源の入れ方は異なります。
7、温度を調節する
箔によって、最適な温度は異なります。
箔を購入される時には適温をご確認ください。
※あくまでもこの機械のデータですが、120度で5秒にしたら上手く箔が乗るようになりました。
130度~140度の場合は3秒がベストでした。
6秒以上箔を押すと、箔がべったりと全面についてしまいました。
8、箔を押す
遂に、箔を押します!
今回は紙よりも難易度の高い、革への箔押しに挑戦します。
製品が汚れないように、何度かテストしてから押して下さい。
9、箔押しの結果
革の場合、表面が平らな革はうまくいくのですが、しわの深いデコボコの革は版の彫を深くしなければキレイに箔押しするのは難しそうです。
<成功した革>
ウィキペディア引用 : 箔押し
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%94%E6%8A%BC%E3%81%97
現在、箔押しとホットスタンピングは、ほぼ同義語となっている。箔押し(ホットスタンピング)は、熱転写箔を凸版で印刷する。真空蒸着箔の裏面に接着剤があり、接着剤を版からの熱で活性化し、材料に箔を転写している。
接着剤の種類を変える事により、紙、皮、プラスチックなど、色々な素材に対応できる。箔押しでの転写は、他の印刷と一線を画し、光沢があり、特に 金、銀の光沢は、豪華で存在感がある。また、版の形状を工夫することにより凹凸のある印刷が可能で、存在感のある仕上がりになる。箔押しの用途は、製本、 皮革製品ビニール、文具など、多くの分野に活用されている。
<初心者向け中古機械販売サイト「カミカッコー」に掲載中の箔押し機器一覧>
https://www.kamikako.com/list/category-manufacture/hot-stamp/